初級【級外-⑧】平等院雲中供養菩薩像
「平等院雲中供養菩薩像」 初級【級外-⑧】
白描画と軽く彩色したものを並べてみました。
仏画は線が命です。
西洋画のように影をつけて立体的に表わす技法ではありません。
中国唐代の絵師、尉遅乙僧(うっちいっそう)は
屈鉄蟠糸(くってつばんし)という言葉を残しています。
屈鉄とは鉄を曲げたような太さが均一のしっかり描かれた線
蟠糸とは細い糸がもつれるような柔らかな線
を意味します。
白描画は
ゆるぎのない鉄描線、躍動する肥痩線を適所に使い、
墨色も濃墨、中墨、薄墨と変化させます。
精神を集中しないと描けません。
写仏は、美しい白描画を描くことを第一義とします。
初心者のうちは先生の教え通り、
最初に描いた墨線が消えるような強い彩色はしません。
慣れた方々は鮮やかな彩色、金泥なども自由に施します。
その場合は後から線の描き起こしをします。
仏の気配を表現することは
なかなか
なかなか
難しいものです。。。