ある日、この写真を偶然目にして息をのんだ。
え? なにこれ? どこにあるの?
ここは中国四川省北部にあるラルン・ゴル寺(五明佛学院)という
チベット仏教の僧院である。
チベット自治区内では仏教への締め付けが厳しく、
仏教徒はひどい迫害を受けている。
が、周辺のチベット圏では比較的制限が緩やかだったりする。
ここには1万人とも2万人とも言われる僧侶や尼僧が生活し、
中には中国人の修行者も大勢いるという。
行ってみたい!無理だろうけど…行ってみたい!
ここには驚くべき信仰へのエネルギーがある。
ここの歴史はたかだか30年ほどだという。
1980年代に一人の修行者が開いた修行地が原型である。
彼の名はケンポ・ジグメ・プンツォクという。
初めは30人程度のグループだったが、
彼を慕って弟子たちが集まり、いつのまにか巨大な僧院に成長、
丘の斜面を埋め尽くすように弟子たちの僧坊が建てられていった。
3000mを超える高地にひとりのカリスマが呼び寄せた集落、
そう説明されてもにわかには信じがたい光景だ。
屋根も壁も赤に塗られ、雑然と立ち並ぶようだが
通底する意志のようなものを感じ圧倒される。
実際に見たら何か巨大なパワーに打ちのめされそうだ。。。
1986年、パンチェン・ラマ10世が視察に訪れ、
正式に佛学院として認められたそうだ。
2004年、ケンポは亡くなったが、転生者は未だ見つかっていない。
世界は広いな・・・
そして、不条理だ。
上記の情報は下記の本に書かれていた。
「レイプ・オブ・チベット」西田蔵之助著
民族に対する凌辱、チベットの現状を淡々とルポしている。
何故こんなことが・・・と、眼を覆いたくなる。
知らないことばかりだ・・・